サッカー観戦

 明け方にミランナポリの試合を一応は観戦しました。

 試合結果と内容も大事なのですが、それ以上に痛かったのがネスタが前半早々に故障→途中交代となったこと。今期のここまで試合の内容で評価できるものは殆ど無いぐらいに攻守ガタガタのミランが何とか持ちこたえているのは最終ラインにネスタが君臨していたからこそであり、まだ詳細は明らかになっていないものの、長期離脱なんかされたらそれこそ今期が終わってしまう。

 試合内容としては、前半始まって間もなく、ロブパスに合わせる形でピッポが冷静に決めたのと、これまたロングボールをピッポが頭でパトの元に落としたのを叩き込んでの計二点。早々の得点は嬉しくも、こんな大味なプレミアの中堅か下位チームのような得点パターンしか出来ないのは嘆きたくなる。

 二点先制後にネスタ負傷交代→カラーゼinでまず最終ラインのど真ん中がギクシャクし出した。チアゴ・シウバは果敢にボールチェイスするのは良いが、ポッカリ空いたスペースの穴埋めをカラーゼが完璧に出来たとは言い難く(時折、カラーゼは集中力が途切れるのか読み間違いをする癖も直らず)、何度かナポリに決定機を作られるも、相変わらずのラベッシの視野の狭さ(フリーの味方が居ても使おうとしない)、ヂダのファインセーブ(ダメな時はサッパリだが、あたり出すと好セーブ連発する)で終盤まではリードし続ける。

 ミランの攻撃陣もネスタ退場以降は積極性がいつも以上に無くなる。毎度恒例の相手PA前までは簡単にボールを運ぶが、そこから先がこじ開けられない。ロングボールを放り込んでも、そうそう通るはずもない、一本のパスで一点に繋げようとし過ぎていて(所謂、ダイジェストなどに取り上げられる類のプレーを狙いすぎ)出し手よりも受け手を封じ込まれたら、どうにもならない。アバーテが何度か独力突破を狙ったり、エキサイトしていた(後半終了前に熱くなり過ぎて二枚目の黄紙で退場)が、周りのサポート(パスコースに走りこんだり、上がって空けたスペースをカバーする)が無いのだから問題である。

 結果的に終了間際(90分過ぎ)にチガリーニ、デニスに立て続けに点を奪われ、ドローで終えた。だが、普通なら終了間際に二点奪われたGKが戦犯となるのは間違い無いが、この試合に限っては、GKヂダがMOMでもオカシクナイぐらいに幾度もチームを救っていた(逆転負けしても文句が言えないぐらいに相手にチャンスがあった)ので責めるのは酷かと思う。

 前半早々の二点はビックリだが、試合をずっと観ていると練度の低さにいつもに同じくガッカリさせられる。シーズン終盤戦で欧州カップ戦枠争いが熾烈な時期には、内容が悪いながらに勝ちきってのいくのも必要かもしれないが、このチームがこのまま進んでも、良くなりそうな気配が全くない(稀に素晴らしい試合をするチームよりも、コンスタントに良い試合をすることの方が大事)のだから気がかりである。