雑事

 最近の欧州サッカーの移籍市場の話を拾っていると理解に苦しむことが多い。

 最も理解に来るしむのはミランであり、最も理解の必要が無い(=サッカーのクラブを作りたいのではなく、単なる興行催事のエンターテイメント集団を作っていると思えば理解できるが)のはガラクタコだとは思ってる。

 ここ数日で理解に苦しむクラブが二つ増えたのが大きな問題。一つはインテルなんだが、元々前線のコマ数が過剰であり、加えて高齢化が進んでいたので大々的な改革(選手数を削って固定費用を減らす)を行うとのことだったが・・・。

放出(濃厚含む。元々戦力換算されていない出向員除く)
クレスポ(ジェノア)
→結局両ミラノ勢からポイ捨てされるとは・・・・。
エイドリアーノ(クビ)
→怪我の問題以前に性格的に超一流クラブでは無理だったかと。
クルス庭師(コンスタントな出場機会を約束してくれないと嫌だと)
→何だかんだいって最も貢献度の高い選手だと思うんだが・・・。
ズラタン・ゼブラヒモビッチ(スペイン)
ビッグイヤーを狙えるレベルのクラブに行きたいとのことだがインテルも戦力だけなら超々銀河系(しかも攻守のバランスという点も含めればこれ以上は望めないぐらいの理想系)ですが?
獲得
ディエゴ・ミリート(ジェノア)
ジェノア、ザラゴサ時代ほどの活躍が出来るかは疑問。
マルコ・アルナウトビッチ(トゥエンテ)
→長身で足元のテクもある。フンテラールに欠けてるもの(フィジカル)を+αしたようなタイプなのでセリエに馴染むことさえ出来れば能力的には問題無い。
ディディエ・ドログバ(チェルシー)
→FW大好きのモラッティさんの個人的な趣味。獲ったら獲ったで短期間は活躍するだろうが、年齢的な問題(プレースタイルがどうしてもフィジカルの年齢劣化をもろに受けるかと)もあり長期的な視野では良い補強にはならないかと。
サミュエル・エトー(バルセロナ)
→同じくモラッティさんの個人的趣味。獲ったら獲ったで活躍するのは間違いないだろうが、2トップで起用するなら隣にポストプレーの上手い選手を置く必要があると思うがどうなのか・・・。

 と・・・、まぁ、蓋を開けてみれば、選手数を削って経費削減どころか逆に選手数が増えて給与負担さえ増えそうな感さえあります。現時点で中盤にモッタ確定、加えて中盤にデコ、最終ラインにカルバーリョと若干平均年齢が上がりそうな気がするが経験豊富な両名の獲得はチームに欠けている大舞台での経験という意味でも悪い補強にはならないだろう。モラッティさんの趣味が高じて前線過多で戦力バランスが前高後低の逆三角形式に陥ってくれないものかとミランやゼブラの方を贔屓にしている人間からすれば思ってしまう。

 もう一つの理解に苦しむクラブがバルサである。今朝の現地誌の記事での以下の交渉過程が理解できないからだ。

放出
マルティン・カセレス
→スピード負けすることは少ないが、華奢すぎてここぞというタイミングでのポカが目立つ。何で彼がガライと同額で取引されたのか理解に苦しむ。出戻りのピケが想像以上の活躍をし、出向中のエンリケが復帰見込みで入れ替わる形。
ボージャン・クルキッチ
→ポテンシャルの高さは疑う余地が無いが、如何せん育てる為には出場機会が必要と。加えて、バルサだとカップ戦以外は真ん中ではなく左や右の谷間要員として置かれてしまうのは本人の為には良くない。

獲得
ダビド・ビジャ
→実績、実力と申し分無いが、エトーに比べたら数段格落ち感が否めない。スタイル的にも人並かそれ以上の守備や組立への貢献をするが、エトーに比べたら数段落とる。ガラクタコにも要らない(戦力の過剰な局所集中はリーグ戦の魅力を損なう)が、バルサにも要らない(同理由)のでプレミアに行くか、前線の主戦力が大々的に引き抜かれそうなアトレティコに行けば?と。残留してくれるのが最も有り難い。

 カセレスの完全放出は致し方ない。ボージャンの期間限定出向(買取オプ無し)も悪い話ではないが、ビジャの獲得だけは止めて頂きたい・・・。(エトー放出が大前提らしいので)ビジャの獲得がエトーの穴埋めになるとは思わない。万一、単なる戦力の+αと考えているのであれば、リーガの魅力を下げることになりかねない(バルサという1クラブの価値は上がるかもしれんが)ので是非とも取り下げて(却下して)頂きたいものだ・・・。

 やはり、リーグ戦はある程度(一強や二強状態はツマラナイ)の戦力均衡が整っていないと面白くない。その点で今期のブンデスリーグアンのような混戦は非常に望ましかった。