雑事

暇だったのと、家に招待券があったこともあり、Jリーグの試合を観戦しに瑞穂に出向く。

 新加入選手のお披露目ということもあってか、客の入りだけは悪くない。

 その新加入選手の片方の元モンテネグロ代表のブルザノビッチなのだが、序盤はトップ下、先制を許した後はダブルボランチとポジを代えていたので、ボールに触れる機会だけは多く見受けられた。良い点を挙げれば、ボールタッチが柔らかい(トラップが上手い)のと展開にアクセントをつけられるセンスは随所に魅せるが、周りとの連携が悪い・・・。新加入早々ということを差し引いても、特に隣でプレーする10番のボールタッチの拙さ(意表を突いた飛び出しは良いがトラップが良くない)と前線のオージーのポジショニングの悪さ(前で受けて流す役目をしているとしたら、落としたボールを拾うべき隣接ポジが悪いということになる)が目立った。新加入選手の長所は細かいパスを相手DFの隙間を縫って上手く通すことだとすれば、周りにそれを活かせるだけの選手(ポジショニングとトラップが上手い)が必要なのだと思う。

 試合はドン引きのキック・アンド・ランというサッカーゲームのような試合運びをするチームが優勢で前半を終えた。

 生観戦でまさかサッカーゲームそのままに近い試合を観せられるとは思わなかったので、前半終了の段階で帰路につく。

 帰宅して、家でテレビをつけたら、同試合を放送していたので観戦していたが、印象は何も変わらない。

 ついでに並行してネットで地元マスコミ大絶賛のブルザノビッチの情報を漁っていたのだが、レッドスターで当時PSGに引き抜かれたブランコ・ボスコビッチの後釜で背番号10を背負い、全く同じポジを任されていたのは分かった。だが、ボスコビッチは知っていても正直ブルザノビッチはよく知らないので、今日の印象で両者を比較する。

 比較といっても、両者体格含めてタイプが似通っているので異なる点を探す方が難しい。トラップが上手いのと細かいパスで試合にアクセントをつけられるセンスを随所に魅せる点、ついでに両者共に便利屋として使われる点(ボスコビッチもPSG加入当初はトップ下でそれなりの活躍だったが、チーム事情でボランチ起用が増えてから良さが消えた印象)である。便利屋として並のプレーは出来ても、やはり所詮便利屋は便利屋であり、本職以上のプレーの質は期待できないし、期待するのは間違っている。便利屋として使われるのなら、正直あまり期待できない選手だなと。逆に本職起用で良い点を活かす試合運びをするのなら、周りとの連携が第一であろう。連携さえ良くなれば、まさに流れるような攻撃展開も期待できるかもしれない。

 久々のJ観戦だったが、国内サッカーがイマイチ(一部の地元クラブに思い入れのある人間以外には全く関心が持たれない)盛り上がらない理由を垣間見た気がする試合だった。某友人の言葉を借りると、同じ金額を払って食事するなら、不味い店で食事するよりも、美味しい店を選ぶのが普通ではないだろうか?というのがそっくりそのまま当てはまってしまうのではないだろうか?Jもリーグ発足当初こそ盛り上がったが、それからのリーグとしての上積み以上に視聴者(観ようと思えば海外の試合観戦も可能となったことも大きい)の目が肥えてしまって、もはや満足できないものになっているのかもしれない。